2026.03.15ReactFrontendUX

Geolocation API をフックで包む — 状態は 5 つに分けた

ヤスイミセで「現在地から近いスーパー順に並べる」を作るとき、Geolocation API をフックで包んだ。最初は { coords, error } の 2 つだけ持つナイーブな実装で書いたんだけど、すぐに足りないと気付いた。 「許可されたけどまだ取得してない」「ユーザーが拒否した」「ブラウザが対応してない」「タイムアウトした」が全部別の UX になるからだ。

結局、status を 5 つに分けた。

export type GeoStatus =
  | 'idle'
  | 'prompting'
  | 'granted'
  | 'denied'
  | 'unsupported';

各状態でやりたいことを書き出すとこうなる。

「denied」と「unsupported」を一緒くたにしてた最初の実装だと、ユーザーが拒否したのか、そもそも使えないのかわからない。 メッセージで「許可してください」と言ってよいかどうかが変わる

エラーは「拒否」かそれ以外か

PositionError.code === err.PERMISSION_DENIED のときだけ denied 扱い。それ以外(タイムアウトや位置情報サービス無効)は idle に戻す。

(err) => {
  const denied = err.code === err.PERMISSION_DENIED;
  setState({
    status: denied ? 'denied' : 'idle',
    coords: null,
    error: err.message,
  });
},

タイムアウトで denied 扱いにしてしまうと、「次回試したらいけるかも」のケースを永久に閉じてしまう。 idle に戻して、ユーザーがもう一度ボタンを押せる状態にする。

自動取得しないで明示 trigger に

request() を呼ばない限り取得を始めない設計にした。理由は単純で、 ページを開いた瞬間にいきなり許可ダイアログを出されるとユーザーは「とりあえず拒否」する

return { ...state, request };  // request を呼んで初めて prompting に

「近い順で並べる」ボタンを押した瞬間に request() が走る。 ユーザーが位置情報を欲しがる文脈で許可ダイアログが出るので拒否率が下がる。

オプションは抑えめに

{
  enableHighAccuracy: false,
  timeout: 10_000,
  maximumAge: 5 * 60_000,
}

UI に出る API の状態は、抽象度を 1 段上げると後が楽になる種類のコード。「Geolocation 使う」って瞬間に書きたくなる { data, loading, error } の 3 状態だと、現場で 4 番目・5 番目の状態にぶつかって場当たり的に分岐を増やす羽目になる。最初に 5 つ書き切るのが結局速い。